今回は、昨年10月にリニューアルオープンした松江市殿町にある『カラコロ工房』のご案内です。このカラコロ工房、京橋川沿いにある旧日本銀行松江支店の建物と敷地を利用した工芸館として平成12年にオープンしました。
当初は松江の文化、伝統などを体験できる工房やショップ、手造り雑貨のお店やレストラン、パン屋さん等が並んでいましたが、この度のリニューアルによってガーデンテラスに面したお店が全て飲食店に変わってしまったのです。それも寿司、焼肉、居酒屋、ピザ、ラーメン、スイーツ、カフェなど何でもあれの9店舗。その名もカラコロフードホール。随分と思い切ったことをしたものだと訝りましたが、今までがもひとつ中途半端な感が否めなかったので、これくらいの思い切ったテコ入れが必要だったのかもしれません。
さて本題、このカラコロフードホールには2軒の居酒屋があります。まず1軒目は『日本酒バー DARUMA』。JR松江駅南口にあった「炉ばた だるま」の後継店となります。もともと「炉ばた だるま」は、いかにも駅裏の路地にある年季の入った飲み屋さんといった雰囲気のお店でした。その後、令和に入ってから二代目が今風の居酒屋にリニューアルされたのですが、コロナの影響もあってか客入りが芳しくなくてカラコロ工房に移転したとの話を聞きました。その新店舗は炉ばたのろの字も感じさせない洒落た感じの日本酒バーに大変身。カウンターとテーブル数席の狭い店内ですが、スタッフの対応もよくて酒肴も美味しくて、ダルマを意匠化したオリジナルキャラも可愛くて、店主の思いがストレートに伝わってくる良い感じのお店です。ただし、酔いたんぼオジさんが大人数でワイワイガヤガヤしたければ次にご紹介する2軒目のお店へ行ってください。
それが『松江おでんと鉄板の店 ごよう松』です。松江では名の知れた飲食店グループ出身の、一見親子とは思えないお父さんと息子さんが元気に切り盛りしているお店です。入ったとたんに威勢よく歓迎してくれるので気持ちが良いです。どこぞの無愛想な店とは大違い。店名通りおでんがメインで、セルフサービスで具材を選べます。味は松江の多くのご家庭で食べられているであろうあの味です。その他のメニューも普通です。けどこれでいいのです、贅沢言っちゃあいけません。楽しく気持ちよく呑めるのが一番です。ありがたや、ありがたや。