毎度お馴染みの東本町通りから西に連なる少しばかり垢抜けた町並みが松江京店商店街です。この京店(町名は末次本町)周辺にも多くの飲食店や居酒屋があります。今回はこの辺りをちょっこし覗いて廻ることにします。

 そもそもこの京店商店街、公式案内によれば「享保9年、藩主松平宣維のもとに公家の息女岩姫が降嫁された際、京都の三条通りに模して小庇の長い京風の景観とし、姫を慰めたことが「京店」の始まりである。」とあります。享保9年といえば今から300年も昔のこと、長い歴史と由緒のある街なのです。以前と比べて商店の入れ替わりも多くて佇まいは変わりましたが、その賑わいは続いています。

 さてさて、この京店には『爸爸厨房』と『白兎』というふたつの中華料理屋さんがあります。『爸爸厨房』のオーナーは四川料理の神様陳建民氏のお弟子さんで陳建一氏とは兄弟弟子の間柄、故に本格中華がお手頃価格で楽しめます。『白兎』は商店街の中では新顔になります。若いご夫婦で切り盛りされていて、料理人のご主人が奥様の実家がある松江でお店を開いたと聞いた覚えがあります。どちらも美味しいと評判ですが敢えて使い分けるなら、グループでお酒もしっかり楽しみたいなら『爸爸厨房』、少人数で気軽になら『白兎』といった雰囲気です。

 居酒屋系では『おいでやすおおきに屋』『かわばた』『蒼の音』『佐香やカラコロ店』といったところでしょうか。『おいでやすおおきに屋』はメニューの豊富な観光客に人気のお店のようです。私の感覚では料理の価格が若干割高かな。『かわばた』は昔ながらの小料理屋風の良い感じのお店です。『蒼の音』はカラコロ広場の一角にある和洋折衷のカジュアル居酒屋です。私の感覚ではドリンクの価格が若干割高かな。その向かいにある『佐香や』は以前ご紹介しましたが、あの時と料理人が代わって今はジビエに強い可愛いお姉さんが腕を振るっています。

 もう一軒居酒屋ではありませんが是非ご紹介したいお店があります。京店から続く東茶町通りにある『B-Bridge』です。普段はパスタをメインにした洋食屋なのですが、営業日の夕方から販売しているテイクアウトの『晩酌セット』が絶品なのです。日替りお惣菜の盛り合わせで、ある日のメニューは『煮込みハンバーグ、鶏から、エビチリ、ホウレン草としらすのオムレツ、ジャーマンポテト』の五品で何と税込み千円ポッキリの超お買い得!大人気なので予約必至です。