2020年7月25日 / 最終更新日 : 2020年7月25日 gosuitei 宮森健次 がらがら橋日記 枇杷 高僧も爺で座しぬ枇杷を食す 小学生の時使っていた箸箱に、この句と枇杷の絵がかかれていたのを覚えている。おそらく選ぶまでもない、親が店先の適当な箸を求めたのだろう、小さな子どもが喜ぶかどうかなど毛ほども思わずに。食卓に […]
2020年7月19日 / 最終更新日 : 2020年7月19日 gosuitei 宮森健次 がらがら橋日記 モネのカレンダー 壁に掛けたカレンダーも半分になった。押さえつけられたような日々は、カレンダーにもおもりが付いているかのように見えたが、いくらか慣れ親しんだ日常に戻ってみると、日の経つスピードも元通りになった。もっともここへ来て、雲行き […]
2020年7月4日 / 最終更新日 : 2020年7月4日 gosuitei 宮森健次 がらがら橋日記 新卒の夏 泥水にのみ込まれた集落、山を抉って崩れた土砂に屋根だけを残している家、九州を襲った豪雨に甚大な被害が出ている。こんな光景をあとどれほど見ないといけないのだろう。見るだけでは済まないかもしれない。次は、自分が泥流の中を逃 […]
2020年6月27日 / 最終更新日 : 2020年6月27日 gosuitei 宮森健次 がらがら橋日記 ドクターヘリ 週末は、いつもより早い時間に起き出して、長い時間走る。そういうプログラムになっている。無理する必要は全くないし、誰に咎められることもないにもかかわらず、決められた時間割をどうしても律儀に守ろうとしてしまう。生涯の九割を […]
2020年6月21日 / 最終更新日 : 2020年6月21日 gosuitei 宮森健次 がらがら橋日記 コロナと校長室 三人という小人数だったことと、似たような立場という気楽さがあったためか、ある校長が打ち明け話を始めた。「私がメンタルやられちゃいましてね。」 必要な相談が終わったのを汐に雑談が始まり、コロナによる学校休業措置がとられて […]
2020年6月14日 / 最終更新日 : 2020年6月14日 gosuitei 宮森健次 がらがら橋日記 バッテリー切れ 梅雨入りが報じられた朝、その名の通り鉛色の空が広がった。やむを得ず、久しぶりに自動車で通勤することにした。ところがあれこれかまえど、ウンともスンとも言わない。バッテリーがあがってしまったようだ。仕方がないので、妻の車で […]
2020年6月6日 / 最終更新日 : 2020年6月6日 gosuitei 宮森健次 がらがら橋日記 古民家カフェ 突然すみません、と言いながら、紙袋をいくつも抱えた女性が職員室に入ってきた。レモン色のシャツのせいか、殺風景な部屋がパッと華やいだ。女性は、めざとく知り合いを見つけ、元気だったか、とかあなたを訪ねてきたのだ、とか口早に […]
2020年5月30日 / 最終更新日 : 2020年5月30日 gosuitei 宮森健次 がらがら橋日記 学校再開 学校が再開して一週間が経った。一月以上も休校が続いたことがどう影響するのかと思っていたが、さしたる混乱もなく毎日が過ぎていった。「大変でしょう?」 毎日おびただしい電話の応対をせねばならないが、そのうちの何割かからは、 […]
2020年5月24日 / 最終更新日 : 2020年5月24日 gosuitei 宮森健次 がらがら橋日記 図書館再開 図書館が再開した週末早速向かった。休館になる前に借りた本数冊、およそ二月も借りっぱなしだったのを返さなければならない。休館と聞いたときは、長編小説を読み急がなくてよくなったと喜んだものだが、それが仇となって結局最初の数 […]
2020年5月16日 / 最終更新日 : 2020年5月16日 gosuitei 宮森健次 がらがら橋日記 自転車小屋で 自転車通勤を始めて半年が過ぎた。これから正念場の夏を迎えようとしている。太ももにうっすらと肉もついて、体も自転車仕様になってきている。動かせば、いくつになってもそれなりに適応しようとするのが体というものらしい。初め頃よ […]