2023年12月4日 / 最終更新日 : 2023年12月4日 gosuitei 木幡智恵美 空き家 5 生家の行く末④ 畑を借りている伯父の家も空き家だ。早期退職をした春、「畑でもやろうかと思って」と言うと、「使っとらん畑があるから、あそこ使え」と伯父。一度も使ったことがないという荒地だった畑は相変わらず草原のようだが、今も細々と野 […]
2023年11月26日 / 最終更新日 : 2023年11月26日 gosuitei 木幡智恵美 空き家 5 生家の行く末③ 半年くらい前のこと、夫の従弟にあたるHから電話があった。Hは高校卒業してからずっと東京に住んでいて、数年前家庭を持った。義母の妹(私や我が子たちはSのおばちゃんと言っていた)の息子で、家は歩いて2~3分の近所にある […]
2023年11月19日 / 最終更新日 : 2023年11月19日 gosuitei 木幡智恵美 空き家 5 生家の行く末② かれこれ10年くらい前だと思うが、一通の封書が届いた。差出人に心当たりはなく、住所も九州の行ったことのないところからだ。恐る恐る開封して読むと、所有権放棄の書類に承諾なら押印し、返信用封筒に入れて投函するようにとの […]
2023年11月11日 / 最終更新日 : 2023年11月19日 gosuitei 木幡智恵美 空き家 5 生家の行く末① 我が子が大きくなってくると、それぞれが友だちとの付き合いや部活などに時間をとられるようになり、生家に泊まることは少なくなっていった。母が無理を押して働き、掛けていた生命保険で残りの借金を清算、まさに命を懸けて守った […]
2023年11月4日 / 最終更新日 : 2023年11月4日 gosuitei 木幡智恵美 空き家 29 生家の思い出⑯ ようやく見つけた家政婦の仕事。それまでの心労に加え、昼夜なく病人の介護に当たった母の身体は徐々にむしばまれていくことになる。 私に「家に戻れ」と言った父は、郷里で就職したその年、借金返済に奔走した末、失意のうちに […]
2023年10月26日 / 最終更新日 : 2023年10月26日 gosuitei 木幡智恵美 空き家 25 生家の思い出⑮ 土の香りが消え、父の虚栄のような雰囲気の生家から遠のいた私は、新しい土地での暮らしの方に馴染んでいく。その間、家の状況は様変わりしていた。オイルショックを何とか切り抜けた父は図に乗ったのか、3軒目の工場を建てたり、 […]
2023年10月21日 / 最終更新日 : 2023年10月21日 gosuitei 木幡智恵美 空き家 27 生家の思い出⑭ 生家から離れ、知り合いもいない地で学生生活を送ることになった。父の事業の方はオイルショックを何とか乗り切ったものの、音響メーカーからは手を引き、また縫製に切り替えていた。夏休みに帰省すると、今でいうエコバッグのよう […]
2023年10月14日 / 最終更新日 : 2023年10月14日 gosuitei 木幡智恵美 空き家 26 生家の思い出⑬ 高校3年生になる前の春休み、毎年祖母が参加する隣保の人たちとの慰安旅行に付いて行った。バスで松江の旅館まで行き、演芸を見ながら昼食を摂ったり、歓談したりして過ごすのだ。隣保の人とそう話をすることもなかったのに、なぜ […]
2023年10月7日 / 最終更新日 : 2023年10月7日 gosuitei 木幡智恵美 空き家 25 生家の思い出⑫ 工場を建てる前、便所の隣の納屋には農作業に使う様々な物が置かれていた。その中に養蚕に関する物もあり、ひとまずは工場の一隅に保管してあった。天井がはられ、祖母も養蚕はすっかり辞めてしまったので、関連する道具一切処分す […]
2023年9月30日 / 最終更新日 : 2023年9月30日 gosuitei 木幡智恵美 空き家 24 生家の思い出⑪ 田舎の家や学校に少しずつ慣れていた私と違い、父、そしてその仕事を手伝う母は、毎日が戦争だった。ずっと会社勤めだった父が事業を立ち上げるというのがまず無謀だ。しかも、洋布団などという、売れるか売れないか未知の物への挑 […]