2025年3月2日 / 最終更新日 : 2025年3月2日 gosuitei 木幡智恵美 老い老いに 25 夕焼け通信5年目の年も暮れ、1998年に突入した。この年の元旦、息子たちを連れて近くの神社に初詣に行くと、お参りに来た客の中に3人居た年男が祭壇の前に座らされた。長男もその一人で、白い衣を付けられ神妙な顔で神葉を受け取 […]
2025年2月23日 / 最終更新日 : 2025年2月23日 gosuitei 木幡智恵美 老い老いに 24 長男は、「アメリカ軍きちにいきました。いろいろな飛行機やヘリコプターがありました。日本は戦争をしないと言っているのに、戦車や飛行機をおいて、しかも平気でアメリカに沖なわをあげてるみたいでへんだなと思いました」と、沖縄で […]
2025年2月16日 / 最終更新日 : 2025年2月16日 gosuitei 木幡智恵美 老い老いに 23 1997年の4月から私が連載したのは「わんぱく物語」。今年が年男である二男のわんぱくぶりを綴った。娘が「宗には困るわ」と、二男のことをよくこぼすが、「宗ちゃんなんか可愛いもんだわ。雄二が宗ちゃんくらいの時は、そんなもん […]
2025年2月9日 / 最終更新日 : 2025年2月9日 gosuitei 木幡智恵美 老い老いに 22 200号に寄稿いただいた方の中で、次の号からも文章を寄せてくださった方がおられる。書くことによって裡にある何かが刺激され、次から次へと湧き出て来たのではないかと思う。 その中で、若い頃から文章を書き続け、当時は図書館 […]
2025年2月2日 / 最終更新日 : 2025年2月2日 gosuitei 木幡智恵美 老い老いに 21 1997年4月、5年目のスタートにあたり、編集後記には大杉栄『社会的理想論』からの抜粋が記されている。「しかし、人生は決して、あらかじめ定められた、すなわちちゃんと出来あがった一冊の本ではない。各人がそこへ一字々々書い […]
2025年1月26日 / 最終更新日 : 2025年1月26日 gosuitei 木幡智恵美 老い老いに 20 重油流出事故で、隠岐では柄杓が品切れだそうです。ああ。」夕焼け通信174号、1997年1月20日発行の編集後記にある。この年1月2日未明、島根県隠岐島沖で、ロシアのタンカー「ナホトカ号」の船体が分断、重油が流出したのだ […]
2025年1月19日 / 最終更新日 : 2025年1月19日 gosuitei 木幡智恵美 老い老いに 19 この年のニュースで一番衝撃を受けたのは、神戸の小学生殺人事件だった。犯行に及んだのは14歳の未成年。思春期の子どもたちが抱える心の闇が重く心にのしかかった。長女が同じ歳で、その時期の子どもを抱える親として悩んでいた最中 […]
2025年1月12日 / 最終更新日 : 2025年1月12日 gosuitei 木幡智恵美 老い老いに 18 新しい年が始まった。昨年は、元日に能登半島地震が起き、正月気分ではなくなった。誰もが能登の人々のことを心配し、盆も正月もない自然災害の脅威に戦慄した。さらに震災の詳細が分からないまま、翌日には羽田空港で能登に向かうはず […]
2024年12月21日 / 最終更新日 : 2024年12月21日 gosuitei 木幡智恵美 老い老いに 17 編集長に、「色々な方と知り合われるようですが、どうしてそんなことができるのですか」と聞いたことがある。すると、編集長は、「よく手紙書くんですよ。そしたら、意外に返事が来るんです」とのこと。小説家などからも返事がくるのだ […]
2024年12月15日 / 最終更新日 : 2024年12月15日 gosuitei 木幡智恵美 老い老いに 16 4年目に突入した夕焼け通信、この年も新旧交代しながら10人以上の書き手による文章が紙面を賑わした。小説や脚本まで現れ、出稿者も遠くはオタワにまで。私は幼少期を過ごした大阪の泉南での生活を1年にわたって連載している。そし […]