老い老いに 68
「定年まで大分あるのに辞めるなんてもったいない」「生活していけるの」など、辞めることを伝え聞いた知人はあれこれ言ってきた。まず、もったいないなどとは微塵も思わなかった。仕事に自信を無くし、給料に見合うだけの仕事をしているだろうかと自問し続けていたので、給料をもらうこと自体が畏れ多く思えていた。生活については、子育て中でまだまだお金がかかる。長男が私立の大学、しかも理系だから学費が高く、都会で生活するにはある程度の額の仕送りが必要だ。二男も高校生活を1年残している。それについては2人分の退職金をつぎ込めばなんとかなると思えた。日々の生活については、もともと贅沢とは縁遠い暮らしをしてきたのでやりくりしながらやっていけるだろう。
早期退職に至ったのには、もう一つ変な思い込みによるものがあった。私の両親は、父が49歳、母が52歳とどちらも若くして亡くなっている。母の母(会ったこともない祖母)も52歳で逝っている。そういうことから自分の寿命は52年と思うようになっていた。52歳がゴールだとすれば、最後の1年くらいは自分のやりたいことをして終わりを迎えたいと、その1年前に辞めることにしたのだ。夫の度重なる病気も背中を押した。
そんなこんなで、辞めることに躊躇はなかった。だから、最後の3か月は毎日一生懸命仕事をし、悔いなくきっぱりと終えることができた。
そうして迎えた4月。夕焼け通信は15年目に突入し、655号からの開始となる。N・Rさんの「ニュース日記」、「団塊の独り言」のK・Iさん、そして、私は「専業主婦一年生」、編集後記で四ページ。
その編集後記に「今年はこの異常な暖冬で」とある。その年の冬は1949年と歴代タイの大暖冬だったようだ。日本海側では記録的な小雪となり、積雪量が平年の1割にも満たない地域もあったとのこと。東京や大阪、神戸、徳島などの年では冬日が1日も観測されなかったのだそうだ。それに比べ、今年の冬はどうだ。寒さが厳しいだけでなく、長く続いている。特に北日本の日本海側の積雪はすごい。片や太平洋側は降水量が極端に少なく今年の降水量ゼロのところもあるとのこと。
