人生の誰彼 37 いきいき寄席観覧記
本紙『座付の雑記』でおなじみの、編集長率いる活塾亭一門の子ども落語『いきいき寄席』に時折出かけて楽しんでいます。
何やらかんやらと都合が付いたときしか行けないのでほんの数えるほどしかないのですが、毎回とても幸せな心持ちになって帰ります。そしてしばらく間が空くと、また子どもたちの元気な声を聴きたくなってくるから不思議です。
初めていきいき寄席に行ったのがいつどこでのことだかハッキリしないのですが、まげにおべたことだけは鮮明な記憶として残っています。最初は子どものすることだからと少々甘く見ていたことを正直に告白しますが、実際目の当たりにすると想像以上の完成度の高さと面白さに吃驚して始終ヘラヘラと呆れ笑うしかなかったのです。よくぞここまで!と感心しきりでした。
それは型にはまった話しの筋だけを覚えたものではなく、自分の言葉として子どもらしく元気いっぱいに表現し、大勢の観客を前に物怖じせず堂々と最後まで演じきる。なかなか一朝一夕にできることではありません。時折噛んだり詰まったりすることもあるけれどそこはご愛敬、心の中で「どうした頑張れ!」と孫を見守るジイジのように応援しています。
また地元ネタや出雲弁を取り入れた創作落語も楽しめます。私は松江城築城のお話が大好きなのですが、何故か唐突に登場するマクダーネルのハンバーガーからの鮮やかなオチが快感です。堀尾親子も天界で苦笑しているに違いありません。
昨年10月にはこの松江城築城物語を巧みにこなす活塾亭あーとさんのチャリティーライブが島根県民会館中ホールで開かれ妻と二人で出かけました。ピアノに歌に落語、500人の観衆を前にした多彩な演目が満場の喝采を浴びました。
先月カラコロ工房の地下金庫室で開かれたチャリティー落語会『子どもが語る小泉八雲』の第1回にも妻と行ってきました。いつもは控えめ?な夫婦ですが今回は意を決して最前列に陣取り、感情豊かな子どもたちの小咄や、しみじみと語る怪談を堪能。こんなに間近で見るのは初めてのことで、その表情や所作、語りからはいつもとは違うひたむきな空気を肌で感じ取ることができました。
未体験の方は機会があればぜひ足をお運びください。それはそれは愉快なひとときを過ごせること請け合いです。
