老い老いに 67
「新しい年が始まった。ここ10年近く、私は深い淵に沈んでいた。20代の頃、私を取り巻く様々な要因から崖っぷちに立たされ右往左往する幾年かを過ごしたが、外圧に対しては抵抗という力が沸いた。しかし、自分の内から崩れるものには手の施しようもない。動こうとする気力もなく、誰かに会うことすら億劫で、外界と触れることのない深い水底に沈んでいた。」2007年1月8日発行の夕焼け通信644号「どうなってる脳?」始まりの文章だ。この回では「壊れた脳を生きる」を書いた山田規畝子さんのことを取り上げた。山田さんは度々脳出血に見舞われ、3度目には左半側空間無視の症状まで出ている。それでもめげずに前に進む山田さんの姿勢に力をもらい、自分も前を向いていきたいと結んでいる。実は、この頃私はもう辞職を決意し、管理職にも伝えている。最後の3ヵ月を悔いなく勤め上げようと決意した年頭だった。
さて、2007年はどんな年だったのだろう。この年の10大ニュースは次の通り。
一、安倍首相突然の辞任、福田内閣発足 二、参院選で自民、歴史的敗北 三、年金記録未統合5千万件が判明 四、防衛汚職で守屋前次官と妻逮捕 五、各地で食品偽装発覚 六、中越沖地震で死者11名 七、「大連立」頓挫、小沢民主代表が辞任 八、海自、インド洋から撤収 九、国民投票法が成立 十、日本列島74年ぶり猛暑
やけに政治関連が多い。その年突然の辞任をした安部元首相は2022年7月8日、旧統一教会に恨みを持つ信者2世の銃弾に倒れた。事件の背景にあった2世信者問題、政治家との繋がり等がクローズアップされ、教会には解散命令が出された。先日、山上被告には無期懲役が言い渡されたが、この裁判結果を皆様々な思いで受け止めただろう。
今も政治は混迷を極めている。大義なく、国民の納得も得ないまま、急な衆議院解散。各政党は確固とした政治信条が本当にあるのか、くっついたり離れたりを繰り返している。物価高騰で苦しむ国民の目の前に消費税減税などのニンジンをぶら下げ、その実自党の数確保に躍起になっている。世界情勢が落ち着かない中、足元も先日の地震のように揺らいでいる感じだ。
