専業ババ奮闘記その2 整理④

 

 廊下、押し入れ数か所の片づけをあらかた終えた時には、義母の部屋に物が随分溜まった。捨てていいか判断がつかないものを集め、夫に最終判断を頼むためだ。夫は「1年使わないものは捨てる」と言いながらほとんどを廊下に出し、ゴミ処理場に搬入することになった。

 週末、娘が3人の子どもを連れてきて、「寛大の声が変なので耳鼻科に連れて行く」と、実歩と宗矢を置いていった。実歩は庭で遊び、ガラス越しに宗矢と私でその様子を眺める。実歩が家に入ってからは2階の娘の部屋でCDを聴いたり、絵本を手にしたり。そのうちに娘たちが帰って来た。寛大は軽い風邪とのことだ。昼食後、娘、実歩、宗矢が昼寝したあと、寛大は私とゴム鉄砲を作ったり、ブロックで遊んだり。

 義母の部屋から出てきたもので、再利用できるものは空になった押し入れに収めている。3時のおやつの後、「要る物があれば、持って帰って」と娘に言うと、衣装ケース5個、数珠、タオル類、かばんに傘と、どんどん玄関まで運び、押し入れの中は半分くらいになった。

 翌日は、義姉と姪がやってきて、花瓶、茶器、額、服など、「これ、いいね」と言いながら選んでいる。夫が整理した写真類の中には、義姉や姪のアルバムとか写真が結構あり、二人は「わあ、懐かしい。晩御飯はこれを肴にするわ」と持ち帰る荷物に重ねていった。

 その夜のこと、寛大ではなく宗矢が熱を出したと娘から連絡が入り、翌日は我が家で預かることになった。四十九日の法事の前日なので、あれこれ準備をしなくてはならず、朝のうちに、茶菓子などを買いに行く。帰ってすぐ、娘がかかりつけ医から直に我が家へ。「扁桃腺が腫れてるって」と、だるそうな目をして手を出す宗矢と薬を置き、その足で娘は職場に向かった。熱のせいか、のどが痛むからかぐずぐず言うので、ほとんど抱っこして過ごす。そのうち胸の中で眠り、昼過ぎにようやく目を覚ました。熱を測ると39度を超えていたので、解熱剤を飲ませる。昼食は食べるには食べるが飲み込むのが難儀そうだ。それでもお茶を飲んでくれるので助かる。託児所に行くようになって1月半、疲れが出たのかもしれない。迎えに来た娘に言った。「明日の法事は出なくていいよ、宗矢の傍にいて、ゆっくり休ませてやって」