老い老いに 73

 2007年は退職という人生の大きな節目の年になった。専業主婦としての毎日が始まり、フルタイムで仕事をしていてはできなかったことを一つ一つこなしていく。娘の大病という思わぬ出来事に見舞われたが、その年も押し詰まった頃、無事退院できた。

 そして迎えた新たな年、2008年。やはり日記は英語で綴られている。でも、新年に当たってのページは日本語だ。

『新年の今日、〝あの人からのメッセージ2007〟を見ている。阿久悠は時代を見つめ続け、そこでの危機感をさり気なく詞にしてきた。「この曲を聞けば、時代が思い浮かぶ」という歌を作りたいと。城山三郎は戦争体験から、じわじわと個をしめつける体制に反対し続けた人だ。さらに小田実。平和を求め行動し続けた人。やはり戦争体験のあった人だ。「西洋の劇薬ではダメだ。漢方薬でじっくり体質をかえていかねばならない」と。今年、私は後半生何をすべきかを考え、何かを求め続けていかねばならないと思っている。今の時代を見つめ、時代の危機を感じ、平和な個人の尊厳を保つ社会をめざすため、何ができるかを探っていきたいと思う。あとは、娘に絶対転移が起こらないことを祈るのみ‼』

あれからの後半生、自分は何をしてきたのだろう。目先のことにとらわれ、何ら求めるることをしてはいないではないか。ただ、数に物を言わせる政治が劇薬を使って都合のいいように世の中を変えようとする危機はひしひしと感じる。

 さて、この年の10大ニュースを見てみよう。

一、福田首相が辞任、麻生内閣発足 二、日本人4人がノーベル賞受賞 三、秋葉原通り魔事件が発生 四、北京オリンピックで日本が金メダル9個を獲得 五、リーマン・ショックが起こり、世界金融危機 六、アメリカ大統領にバラク・オバマが就任 七、岩手・宮城内陸地震発生 八、後期高齢者医療制度がスタート 九、中国で四川大地震が発生 十、中国製冷凍ギョーザで殺虫剤検出

 国内以外のニュースがやけに多い。あのリーマンショックの年だったのか。それにしてもバラク・オバマの名を見るだけで、懐かしくあたたかな気持ちになるのは私だけだろうか。