専業ババ奮闘記その2 冬④
2日の朝、長男と義母の墓参りをした後、駅へ向かった。2泊3日なんて、あっという間だ。今のところ、コロナ感染者は減っているが、いつまた波が襲ってくるか分からない。今度長男に会えるのはいつになるだろう。
三が日が明け、娘が出勤になると、寛大の子守に玉湯へ行ったり、家に連れてきたり。雪がないので、外で縄跳びの練習をし、ボール蹴りやバドミントンをする。家の中ではドミノ倒しや風船バレー、お絵かきにおはじき飛ばし。この日、寛大は新しい遊びを教えてくれた。宝探しならぬ、100グラムの物探しだ。秤を置き、百グラム見当の物を探して持って来て乗せ、100グラムに近い物を持ってきた者が勝ちというゲームだ。卵2個分くらいかなと思ってまずはトランプを持って行くと、重すぎた。寛大は棚にある物を二つ選んで量ったら軽すぎた。なかなか難しい。そのうち、寛大は2個乗せてぴったり100グラムにした。台所で秤を使う頻度は私の方が圧倒的に多いというのに、寛大に負けてしまった。
我が家に来た時は、近くの公園に行ってキャッチボールをしたり、床几山まで散歩をしたり。帰って昼食準備をするあいだ、「ジジの部屋で遊んでて」と言うと、「ジジは相手してくれんもん」と言うので、一緒に雑煮を作った。陽が射す仏間で昼食。仏間と義母の部屋は南向きで、冬でも暖かい。義母は元気だった頃、陽光を浴びながら炬居でよく眠りをしていた。
3学期が始まり、給食も開始となり、息子も早い出勤となった。正月明けから徐々にコロナ感染者が増えてきている。帰省や初詣など、人の動きが活発になってきたからだろう。学校が始まるとさらに感染が広がるのではないかと心配だ。
その日降り出した雪は午後に止み、翌日は強風となった。午後、ライブラリーで図書整理をすることになっていたので、風の中を歩いて向かう。そして、着いた途端、職員のFさんが言った。「今日の島根の感染者、101人ですよ」。ついに第6波が来てしまったか。帰り、風はさらに増し、吹雪いた。橋の上を通る時など、車道まで飛ばされそうで、思わず欄干にしがみつく。普段、いつ召されてもいいようなことを言いながら、何だ、この生への執着は。