専業ババ奮闘記その2 秋⑧

 

 息子の二度目のワクチン接種が終わった。今回も夕刻から微熱が出たため、夕食後すぐ「寝るわ」と言って二階へ上がった。幸い翌朝は平熱に戻り、仕事に向かった。このところ、県内の新型コロナ感染者はゼロが続いている。

 長男の誕生日が近づいたのでちょっとしたプレゼントを送り、誕生日当日にはメールをした。返事が来たのは翌日で、一か月後に帰省する予定だとある。この前帰って来たのは、二年前のお盆だ。蒜山で車のエンジンが停止し、JAFに頼んで夜中に車ごと引き返してきた時のことが蘇る。新型コロナの感染が広がり、義母の葬儀にも帰れなかった。正月に帰るとすれば、約二年半ぶりだ。その時に、また感染者が増えていなければよいが。

 長男からの返信があった日、玉湯に行った。11月も下旬、晩秋というより、冬の気配だ。娘が実歩と買い物に行っている間、男の子二人と留守番。二階に上がっておもちゃで遊んだり、下りてお絵描きしたり。家の中に飽きたのか、宗矢が外へ出ようと引っ張るので、ジャンバーを着せて出た。けれども、空気が冷たく、風邪をひかせるといけないので、早々に家に引き返した。このところ、宗矢の言葉が増え、「何食べちょう」と聞くと、「ぱん」と答える。「うえ」も覚え、二階に行きたい時は「うえ」と言う。我が家へ来ると、よく二階へCDを聞きに行くのだが、家に帰るとお父さんに、「ばば、うえ(ババの家で二階に上がった)」と伝えたそうだ。最近は「おっつぁん」も覚え、「おっつぁん、おっつぁん」と連呼している。そのくせ、実際のおっつぁんにはあまり近づかないのだが。寛大は近頃、色塗りにはまり、飛行機などを描いてくれとせがんでは色を塗っている。娘が実歩との買い物から帰り、皆で昼食。宗矢を寝かせると、実歩は待ってましたとばかりに「トランプしよう」と言った。帰る時刻になったので玄関を開けると、寒いのなんの。その日の最高気温は10.6度だった。

 数日後、雷鳴で目が覚めた。雪起こしか。まだ布団の中に居たいけど、朝からお昼の準備をしなくてはならない。大根の煮物は昨日作っておいた。あとは、炊き込みご飯、白菜サラダ、しじみ汁、それに、クレープの仕上げ。今日は、孫たちがやってくる日なのだ。