専業ババ奮闘記その2 猛暑・コロナ5波④

 

 雨が続いた後、暑さは収まっていたが、残暑がやってきた。一旦涼しい日々を過ごしてから厳しい暑さに戻されると、余計に暑さが身に堪える。

 暑さが戻った翌日、息子から、あの千葉真一が亡くなったと聞き、びっくり。元気の塊のような方を死に至らしめるコロナウイルスの恐ろしさよ。県内のコロナ感染者も、ずっと二けたが続いている。松江で起きたクラスターは家族同士の会食からだと聞いた。

 二度目のコロナワクチン接種があと一週間後に迫った日、左耳の下に違和感があり、押すと痛む。炎症を起こしていたらワクチン接種ができない。他に症状はないけれど、念のため耳鼻科を受診する。「特に異常はないですね。肩こりではないですか」と言われた。

 接種日まではと、体調には気を遣いながら過ごしつつ点訳の勉強会に出る。「デルタ株はすれ違っただけでも移るんだって」という会話が耳に入り、ぞっとする。帰りに買い物に寄った際は、なるべく人の居ないところを歩き、何とか買いたいものを籠に詰めていった。

 そうして迎えたワクチン接種日。夫は前日に接種をしていて何ともない様子。私も一回目が大丈夫だったから、今回も何事もないとは思ったが、毎晩する運動は控えた。シャワーをして、一杯焼酎をひっかけ、いつも通り眠りについた。

 翌朝目が覚めると、何だ?このだるさは。何とか身体を起こすと頭も痛む。ゆっくり台所に降り、食事準備をして食べる。食欲はある。そのうち、関節が痛み出し、熱を測ると37度5分。午前中ほとんど横になって過ごす。夫も息子もいないので、残り物で昼食を摂り、また横になる。午後になると熱は39度近くまで上がり、もう一ミリも動きたくない。トイレに立ったついでに少しずつ夕食準備する以外は、ただただ横たわっていた。

 帰って来た息子が私の様子を見て、「俺、絶対ワクチン打たん」と言い出す。つい最近、広島の30歳の男性がワクチン接種後亡くなったこともあってだろう。

 夕食後、シャワーを浴び、早々に床に就いた。夜中、汗で体中がべたべた。その不快感もあってか、頻繁に目が覚め、少し眠りにつくと夢を見た。義母の夢を何通りか見た。朝、シャワーを浴びて、体中にまとわりついたべたべたを流す。何という爽快感。あれっ。だるさも関節痛も収まっている。丸一日私を苦しめた副反応は、すっかり抜けていたのだ。