専業ババ奮闘記その2 猛暑・コロナ5波③

 

 猛烈な暑さは、台風の通過を機に、一気に和らいだ。家の塗装も、初盆を迎える前に何とか終了した。畑では、仏壇に供えるスイカ(今年はたった一つしか生らなかった)を採り、アジウリ、カボチャ、オクラ、ナスを収穫した後、我が家の墓参り。父の実家の墓参りに行き、従兄の二男のお嫁さんに初めてお会いした。二男は娘と同じ歳で、少し歳下の奥さんと2か月前に結婚したばかり。幸せ太りか、肉付きがさらに良くなっている。コロナ禍で、身内だけで結婚式を挙げたとのことで、写真を見せてもらった。新婦の和服姿が美しい。「コロナが広がって、結婚する人たちも少ない中で、本当にラッキーだったわ」と、従兄は嬉しそうに話す。「あとは、たかちゃんだね」と言うと、「あれは、その気がなくてね」とのこと。「うちの二人も、全然」と返しつつ、目の前の二人にあやかりたいと願う。帰り際、従兄が栽培した巨砲とシャインマスカットを一房ずついただき、あと2箇所の墓に参って帰った。

 帰ってから、仏壇に、ナスの馬、スイカ、巨砲、シャインマスカットを供える。仏壇の上に飾った写真の義母が笑っている。スイカが極好きだったのだ。

 次の日からは雨で、秋雨前線が中国、近畿、中部にまで広がり、線状降水帯も発生しているようだ。コロナ感染についてのニュースでは、東京で5千人を超えたと報じた。賛否両論の中、無観客とはいえ、オリンピックが開催されたのだから、こうなるのは当然のことだ。松江でも2けたの数字で、オリンピックの警護に当たった人が数人含まれている。今月頭にワクチンの一回目を接種したけれど、感染はしたくない。

 初盆で義姉たちが来る日、雨は上がった。コロナ拡大もあり、大勢で集まることは避け、娘たちには二日前に来てもらった。この日は義姉、姪二人とその子ども二人(一人は今県外)が来て、一通り読経して義母を偲んだ。「ソーメンでよければ、お昼食べません」と誘うと、「じゃ、いただくか」と言うので、ソーメンを茹で、あるもので昼食。ここ数年は、盆正月くらいにしか訪れることがなかった義姉たちが、義母の発病以来、結構顔を合わせるようになった。この日も義母の思い出や、それぞれの近況を語り、ゆったりと過ごした。「お母さん、にぎやかなのが好きだったから、喜んでるわ」と義姉が写真を見上げて言った。