専業ババ奮闘記その2 猛暑・コロナ5波②
7月の終わり頃からお盆前にかけて、家の外壁の塗り替えをしてもらった。同じ町内に住む塗装屋さんが、「換気扇が壊れてますよ」と言って来られてからのこと。えっ、いつも普通に使っているんだけどと思って外に出ると、室外フードが割れて半分になっていた。家を建ててから約30年、家電製品などは不具合が起きると替えてきているけれども、建物自体に手を加えたことはない。ついでにあれこれ調べてもらうと、屋根との境に隙間ができていたり、壁に亀裂が走っていたり、結構痛んでいるようだ。お金はかかるけど、今やっておけば、余生を終えるまでは大丈夫だろうと夫と話し、直しや塗装をしてもらうことにした。
ところが、塗装にかかった頃が暑い最中。足場が組まれ、黒い覆いをかけられる。それだけでも暑さが増した気がするのに、いよいよ下塗りに入られる前の日、窓ガラスに塗料がつかないように、家じゅうの窓が閉められ、ビニールを貼られた。その夜、日中の熱が家じゅうに籠り、エアコンのタイマーが切れてからというもの、眠れやしない。いつもは、寝入るまでエアコンをつけ、その後窓を開けるのだが、どこも開けられない。扇風機は熱風を運んでくるだけだ。眠れない夜を過ごし、朝食を済ませてバイクで畑に向かった。
水やりを終えて家に帰りつくと、屋根の上から、「夕べ暑かったそうで、すみません」と塗装を施す職人さんが、声をかけてこられた。夫が話したらしい。いや、この炎天下で作業をされている職人さんと比べたら、家の中にいて眠れないなど言えた義理じゃないと思ったが、その日の作業で、二階の子ども部屋二室の窓は開くようにしてくださった。お陰で風が通り、それからは眠れるようになった。
それにしても、職人さんたちはすごい。この夏は、36度を超える日が6日間、ひどい時は松江で37.1度、大田では39.1度まで上がった。そんな日でも、外で作業をされたのだ。私にできるのは、麦茶やアイスクリームを差し入れることだけ。ふと、気づく。そうか、長男も毎日炎天下で作業をしているんだ。娘の夫の忠ちゃんもしかり。外で作業している人は皆、この炎暑は身体に堪えるだろう。それでも、休まず作業をしている皆さんにはただただ敬服するのみだ。