専業ババ奮闘記その2 二人暮らし④

 

 降り続いた雨は収まり、日曜日にはお日様が顔を出した。寛大の忘れ物を届けにボルティで玉湯に寄ると、娘がトイレに入っていて、宗矢は忠ちゃんに抱かれて泣いていた。まだ本調子ではないのだろう。「調子が戻らなかったら、月曜日預かるから」と言って、ボルティで農道を西へ走り、来待からは九号線に入って家に帰った。

 翌月曜日の朝、宗矢の心配をしていると、「大丈夫そうだから保育園に連れて行く」と娘から連絡が入る。週末来た際には、すっかり元気になって、家じゅうを動き回っていた。

 点訳をしたり、畑に行ったり、二人の暮らしにも大分慣れた頃、寛大と実歩二人で我が家に泊まる日がやってきた。一学期終業式の日だ。二人が泊まるのは、宗矢が産まれて母子が里帰りして以来だから、一年半ぶりだ。夜のご飯は何にしよう、デザートはとあれこれ考えて材料の買い出しに行き、ついでに花火も買っておいた。

 お泊りの日、早朝から出雲に向かい、水やりと草刈りをする。その日の最高気温は35度、全身汗まみれ。シャワーをし、帰りに玉湯学園に寄って寛大を連れて帰った。昼食後、宿題を済ませてからは、トランプをしたり、テレビを見たり。夕方実歩を迎えると、4人でトランプをし、夕食。見た目に良いと思って作ったカラフルいなりだったが、実歩はちょっと苦手のようで、オードブルをあれこれつまんでいた。デザートはアンニンプリン。

 夕食後は、二人とも楽しみにしていた花火だ。寛大は、蝋燭に花火の先をかざし、炎が上がるのを楽しんでいたが、実歩は怖がって、見るだけ。線香花火さえ持てなかった。

 翌日、二人とも5時半起き。実歩は前々からやりたがっていた絵の具でのペインティング、寛大は段ボールで銃作り。その後、サンドイッチを持って、原子力館に行ったが、コロナ禍で飲食禁止ということで、ひとしきり遊んでから家に帰って昼食にした。夕方娘が迎えに来るまで、カードゲームやテレビを見て過ごす。宗矢は、少しでも遊びたかったのにすぐに車に連れ込まれ、泣いてしまった。退屈はしなかったけれど、少々疲れたかな。

 息子がいよいよ明日帰ってくる。予定では七月末までということだったけれど、夏休みに入り、給食がなくなったので、ヘルプチームは解散らしい。さて、何を作って迎えようか。