専業ババ奮闘記その2 職場復帰①
今は、車に子どもを乗せるのにチャイルドシートが義務付けられている。娘が職場に復帰し、迎えを頼まれたら、3つのチャイルドシートが必要だ。夫は宗矢の泣き入りけいれんを恐れていて、一人での迎えは無理だ。二人での迎えとなると今の軽自動車では座席が足りず、車を買い替えねばならないと夫が言う。けれども、4月になると、寛大が小学校に行くので、2月、3月の2か月だけだ。何とかならないかと考え、いいことを思いついた。娘のスペアキーを預かり、軽自動車でまずは託児所に宗矢を迎えに行き、娘の勤務先の駐車場で娘の車に乗り換え、すぐ側の保育所に行って寛大と実歩も迎える。仕事を終えた娘は、軽自動車に乗って我が家に来る。そして、自分の車に3人を乗せ、玉湯に戻っていくというふうに。
初めて3人を迎えに行った際は、宗矢はずっと私の胸から離れず、ぐずぐず言い続けた。抱いたまま車に乗せ、娘の車に乗り換える際、チャイルドシートに座らせようとするが、私から離れない。仕方なく夫が保育所に寛大と実歩を迎えに行っている間、助手席でそのまま抱っこし、違反は承知しながらも、大泣きすると怖いので、抱いたまま我が家へ。家に着いて、寛大と実歩がブロックやパズルで遊んでいる間も、宗矢は一時たりとも私から離れようとしない。しばらくはこういう状態が続くだろう。それでも、夕食を摂る段になると、宗矢は黙々と手でご飯やおかずを口に入れ続けた。
その週末、娘が3人の子どもを連れてやってきた。寛大が保育園の卒業記念写真を撮るというので実歩と宗矢を預かった。朝から快晴で、日の当たる仏間に連れて行って遊ばせた。娘が居ない間、泣き入りけいれんが起きたらどうしようかと不安だったが、歌の絵本で機嫌よく遊んでくれた。実歩が時々宗矢の相手をしてくれて助かる。日に日に託児所には慣れてきているようだし、4月からは実歩と同じ保育所に通うようになるのだから、心配するほどのことはないかもしれない。寛大の小学校入学もあり、職場復帰した娘は、忙しくなるだろう。できるだけ手伝ってやらねばならない。
義母のところに着替えを持って行き、洗濯物を預かると、「今、お茶を飲んでおられますよ」とのこと。安心して帰った。