専業ババ奮闘記その2 職場復帰準備①

 

 ショートステイへは、週2回の風呂の日に、夫と交代で汚れ物を取りに行き、着替えと紙オムツやパッドなどを預けるだけになった。面会が出来ないので、受付で様子を聞く。「家に連れて帰るよう伝えてとのことです」と言われると、義母のことが始終頭から離れなくなり、「お変わりありません」と言われると帰りの足取りが軽くなった。

 そうこうしているうちに、娘の職場復帰が近づいてきた。そのためには、二つのことをクリアしなければならない。一つは宗矢の手術、もう一つは託児所へのお試し入所だ。

 宗矢の泣き入りけいれんを診てもらっている病院で、主治医に指摘されたのが生殖器のちょっとした異常だった。成長した際、うまく機能しなくなるといけないので、1歳になる前に手術をするとのこと。手術が行われる病院でクラスターが発生し、どうなるか心配したが、12月下旬に手術は無事終わり、その後も順調のようだ。我が長男が鼠経ヘルニアで、大泣きすると陰嚢部に腸がはみ出るという症状が出、宗矢と同じように1歳になる前に手術をしている。手術室からベッドに貼り付けられた状態で出てきた姿を見た瞬間、涙があふれた。術後は傷の治りが悪く、整形外科に連れて行くなど、あれこれ心配した。医療技術の進歩もあり、宗矢の場合、どこを手術したか分からないほど綺麗になっていた。

 もう一つは託児所のこと。年内に面談をし、泣き入りけいれんの話をすると、同じような子どもを受け入れたことがあり、預かってくれるとのことだった。年が明けると、宗矢の託児所慣らしを何回かするとのこと。初回は12日、9時から11時までの2時間ほど。その日、娘が宗矢を迎えた帰りに我が家に来た。聞くと、宗矢はずっと泣いていて、迎えに行った時には泣き疲れて保育士に抱かれて眠っていたそうだ。昼時だったので、私たち夫婦と娘、宗矢4人、残り物で昼食を摂る。孫たちは、どの子も歩き出すのが遅く、1歳3~4箇月でやっと歩き出している。あと2日で1歳になる宗矢も同様で、まだ這い這いだ。食事を終えると、緊張が解れたのか、台所を這い回っていた。

 夕方、義母のところに着替えなどを持って行く。受付の方が、「お変わりないです」と言われ、汚れ物を手渡された。そして、「面会禁止が長引きそうです」と付け加えられた。