専業ババ奮闘記その2 同窓会①
旅の疲れというより、体調不良がぶり返した感じで、義母の世話や家事は何とかやるものの、武道館での稽古を休んだり、畑には夫だけで行ってもらったり、ぐずぐずした日々を過ごしていた。いつもの耳鼻科でなく、違う医院で薬を処方してもらうが、やはり薬が切れると咳や痰がひどくなり、体がだるくなる。私の周りに、同じように体調不良続きの人が何人かいて、「この冬、雪も降らず暖かかったでしょう。それで耐性ができなかったのかな」という人の言葉に、そうかもしれないと納得する。
いつにない不調に、「精密検査したら」と息子が言うので、再募集している人間ドックに申し込む。そして、再度医院に行って薬をもらい、少し良くなってきた頃、保育所の、「おじいさん、おばあさんと遊ぼう会」に出席した。ジジにもババにも来てもらって大はしゃぎの寛大。肝心のおじいさん、おばあさん紹介の際は、固まって何も言えずにもじもじしていた。夫は、都合がつかず両方とも来れなかったというA君と一緒に、私は寛大と紙袋を使ったお魚作りをした。できた魚は海に見立てたブルーシートの上に並べられ、先に磁石の付いた竹竿で釣っていく。魚釣りの後はみんなで一緒に昼食を食べて終了。実歩も一緒に連れ帰り、二人を昼寝させてからブロックで遊び、夕食を摂りながら娘の迎えを待った。
もうすぐ、学生時代、共に汗した部活動の同期たちが松江に来る。同期のうち、一歳年上の二人が還暦を迎えた年から、毎年集まることにしたのだ。「もう、いつ誰がどうなってもおかしくない年じゃろ。年に一回は集まろうで」と言い出したのは、OB会に卒業以来初めて出席したKだった。以来、呉や宮島など広島近辺での開催が続いていたが、今年は松江で行うことになった。Kから、観光するところと、飲み会の会場を探してくれとのこと。観光先については、あれこれ候補を挙げた中から、「まだ結婚していない子どもがいるMとHのことを考えて、八重垣神社など神社巡りがいいのでは」というKからの返事がきた。そうだ。我が家にも二人、未婚の男子がいた。