専業ババ奮闘記その2 小旅行②

 体調は相変わらず良くない。咳に痰、おまけに腹痛まである。大型連休中でかかりつけ医はお休み。何より、薬に頼らず自分の力で治したい。家事以外は努めて横になるようにした。しかし、この時季、畑や実家と伯父の家の周りの草が気にかかる。重い体を引きずって畑に向かった。夫は刈り払い機での草刈り、私は家の周り、墓、伯父の家の周りと除草剤散布をして、夫が草を刈っている畑に着いた。緑の濃い葉を数枚つけたルバーブの姿を見て、ほっとする。茎の付け根が赤いのは、元気な証拠だ。いつも、このルバーブには元気づけられる。来月に迫った松江での同窓会に、ルバーブジャムを食べてもらえるほど、葉が広がってくれれば最高だ。
 一息ついてからサヤエンドウを収穫し、もう一つの広い畑に向かう。いつも声を掛けてくれる畑のお隣の家のGさんが、トマトとキュウリの苗をくださった。
 家に帰りつくと、倒れるように横になり、テレビの音を聞きながら知らぬ間に眠っていた。大した労働ではないのに、弱った体にはかなりのダメージだったようだ。
 翌日は連休明けで、かかりつけ医は超満員だった。前日の疲れ具合から、迫ってきた小旅行のことが心配になった。自力で治すには時間がない。薬で押さえないと、到底孫たちを連れ歩くことはできそうにないと思ったからだ。
 いよいよ旅行が明日に迫った夕方、寛大と実歩を保育所に迎えに行く。実歩は、車の中で、「うえのどうぶつえんいく」と鼻を膨らませて言う。叔母の家に行く前に、上野動物園に連れていくことにしたのだ。娘からそれを知らされたのだろう。
 その日の夕食メニューはビビンバ。寛大の大好物で、いつもおかずを先に食べてご飯には手間がかかるのに、あっという間に平らげた。二人とも体調は良さそうだ。あとは、私が何とか持ちこたえるしかない。