手作りのくらし2  ぬか漬け

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 昨年、毎年作るスイカ、アジウリのほかに、メロンの種を蒔いてみた。お隣さんからいただいたアムスメロンの種を取っておいたのだ。実家で作られたもので、今は家で食べる分しか作っていないが、かつては出荷していたとのこと。やはり、元プロだ。進物用の棚に乗っているようなメロンで、熟れて採った分、店で買うのよりずっと甘かった。素人には無理だと思いつつ、その種を取っておき、春に種を蒔いた。アジウリ、メロン(昨年Gさんにいただいた苗でできた黄色いメロン)、アムスメロンの三種類とスイカの種から数個ずつ発芽し、大きくなった苗から出雲の畑に移植していった。
 路地栽培なので、実がつくのは遅い。苗が大きくならないうちにできたスイカは実が小さいままだ。お盆前に収穫し、仏壇に備えた。八月も後半に差し掛かり、次々とウリ類の実がなりだした。寛太はアジウリが大好きで、一個ぺろりと平らげてしまう。実歩は一度、口の中に詰めすぎてあわや窒息しそうになったので、食べている間は目が離せない。
Gさんにいただいたメロンの方は、何と、昨年のと違い、マスクメロンのような薄緑色の実ができた。そして、アムスメロンの方は、三本植えた苗から、それぞれに一つずつ実が付いた。最初にできた実は小さいけどかなり日数が経っていたので採ってみたら、甘みが一ミリもない。仕方なく、皮を剥いて浅漬けにした。
 八月も終わろうとする日、寛太、実歩も連れて畑に向かった。一番大きく育ったスイカ、マスクメロン(?)、アジウリなどを収穫させてやろうと思ったのだ。
 ところが、先日の雨台風のせいか、期待していたスイカは破裂し、マスクメロン(?)も尻のところに裂け目が出来ていた。草だらけの中、ウリ類を探して歩いていると、実歩が、「なんか踏んだ」と言うので足元を見ると、まだ熟れていないアジウリがつぶれているではないか。